アストンマーティン・ヴァンキッシュ(後編)

2017.02.02 谷口信輝の新車試乗 SUPER GTや86/BRZ Raceなど、数々のモータースポーツシーンで活躍中のレーシングドライバー谷口信輝が、本音でクルマを語り尽くす! 今回も引き続きアストンマーティンのフラッグシップスポーツカー「ヴァンキッシュ」がテーマ。高い走行性能だけでなく、優雅で洗練されたスタイリングを併せ持つヴァンキッシュの魅力を、同車と恋に落ちた谷口が力説する!

評価が変われば見え方も変わる

ワインディングロードでのハンドリングやエンジンのパフォーマンスを高く評価しながらも、アストンマーティンのことを“同好会系スポーツカー”と表現した谷口信輝。もっとも、谷口がそんな視点でアストンを捉えたのはわずかな間だけで、ヴァンキッシュのエクステリアを眺めながらそのスポーツカーとしての力量について語っているうちに、彼のなかでアストンへの評価はどんどんと高まっていった。

「そういえば何年か前にSUPER GTのGT300クラスに『ヴァンテージGT3』が出ていたけれど、あのときはメチャクチャ速かったんですよ。星野一樹と吉本大樹のふたりが乗っていて、当時はなんであんなに速いんだろうと思っていたんですが、確かに旋回性能はすごくいいですね」

フロントエンジン・リアドライブ、つまりいわゆるFRレイアウトながらすぐれたコーナリング性能を備えている理由として、エンジンをキャビン近くのできるだけ後方に積むとともに、ギアボックスを後車軸の直前に搭載したトランスアクスル方式によって前後の重量バランスを改善しているからだと説明すると、谷口はなにかが腑(ふ)に落ちた様子で「ああ、だからリアが全然軽くないんだ」と口にした。

「あれ、なんかおかしいなあ。いままでアストンのこと、食わず嫌いだったのかな。いま、どんどん評価が上がっている。欽ちゃんの仮装大賞でいうと、ステージ脇の電光掲示板がピッ、ピッ、ピピピピピピって急上昇している感じです(笑)」

これは「ホンダNSX」に試乗したときにも起きたことだが、ひとたび走りの性能が高いと認めると、そのスタイリングがさらに輝いて見えるようになる傾向が谷口にはある。
「あれ、この角度から見てもかっこいいなあ」
ロングノーズ・ショートデッキの古典的なスポーツカーのプロポーションが谷口の心をわしづかみにしたようだ。

「え、これとかもかっこよくないですか?」
谷口が指さしているのはフロントタイヤの直後に設けられたサイドルーバーである。
「カーボンを使っているところもいいけれど、このライン自体が美しいですよ。あれれれれ、見れば見るほど、アチコチよく見えていきますね」

 
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アストンマーティン・ヴァンキッシュ
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4728×1912×1294mm/ホイールベース:2740mm/車重:1739kg/駆動方式:FR/エンジン:6リッターV12 DOHC 48バルブ/トランスミッション:8段AT/最高出力:576ps(424kW)/6650rpm/最大トルク:64.2kgm(630Nm)/5500rpm/タイヤ:(前)255/35ZR20 (後)305/30ZR20/価格:3335万円
アストンマーティン・ヴァンキッシュ
	ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4728×1912×1294mm/ホイールベース:2740mm/車重:1739kg/駆動方式:FR/エンジン:6リッターV12 DOHC 48バルブ/トランスミッション:8段AT/最高出力:576ps(424kW)/6650rpm/最大トルク:64.2kgm(630Nm)/5500rpm/タイヤ:(前)255/35ZR20 (後)305/30ZR20/価格:3335万円拡大
 
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