ピンとキリでトップを目指す! タジマEVがスタート

2018.03.27 自動車ニュース
EVの“ピン”である「ハイパーEV」と、左からタジマEVの田嶋伸博社長、ベネッセコーポレーション名誉顧問の福武總一郎氏、KEN OKUYAMA DESIGNの奥山清行氏。
EVの“ピン”である「ハイパーEV」と、左からタジマEVの田嶋伸博社長、ベネッセコーポレーション名誉顧問の福武總一郎氏、KEN OKUYAMA DESIGNの奥山清行氏。拡大

2018年3月26日、電気自動車(EV)事業を展開する会社「タジマEV」の創業を発表する会が都内で開催された。同社のトップである代表取締役会長兼社長/CEOを務めるのは、“モンスター田嶋”こと、田嶋伸博氏である。

タジマEV設立の経緯について語る”モンスター田嶋”こと田嶋伸博社長。
タジマEV設立の経緯について語る”モンスター田嶋”こと田嶋伸博社長。拡大
世界最高の性能とスタイリングを持ったハイパースポーツカーを目指すという「ハイパーEV」。
世界最高の性能とスタイリングを持ったハイパースポーツカーを目指すという「ハイパーEV」。拡大
電気自動車の要であるバッテリーについては「オザワエナックス」が技術面をサポートする。
電気自動車の要であるバッテリーについては「オザワエナックス」が技術面をサポートする。拡大
全長2545×全幅1290×全高1570mmと、軽自動車よりもコンパクトな「タジマ・ジャイアン」。過疎地域での利用などが想定されているという。
全長2545×全幅1290×全高1570mmと、軽自動車よりもコンパクトな「タジマ・ジャイアン」。過疎地域での利用などが想定されているという。拡大
「タジマ・ジャイアン」のインテリア。
「タジマ・ジャイアン」のインテリア。拡大
「Dr. OZAWAバッテリー」を搭載した電動アシスト自転車。
「Dr. OZAWAバッテリー」を搭載した電動アシスト自転車。拡大

SIM-Driveをベースに新会社を設立

田嶋氏といえば、モータースポーツでの活躍が有名だが、同時に長年の参戦経験のある国際ヒルクライムレースの「パイクスピークヒルクライム」にEVレーシングカーで挑むなど、EVにも積極的に取り組んできた。そして今回、いよいよ本格的にEVビジネスへと参入するため、同社を立ち上げた。

タジマEVの母体となるのは、2009年に設立され、EVの先行開発事業を手がけてきた「SIM-Drive」。もともと、慶応義塾大学を中心に開発された8輪の高性能EV「Eliica(エリーカ)」の技術と経験を生かした企業といえば、分かりやすいかもしれない。田嶋氏もこれまで、自身の会社「タジマモーターコーポレーション」に、次世代エネルギーとモータリゼーションの研究開発を行う「ナチュラルエナジー事業部」を設立し、EVコンバージョンや次世代型EVコミューターの研究開発、マイクロEVスポーツカー「E-RUNNER ミニスポーツ」の開発製造などを行ってきた。

2013年からは田嶋氏がSIM-Driveの社長を務めることで、より積極的にEVの先行開発事業に取り組んできたが、世界的なEV実用化シフトを受けて、2017年にSIM-Driveの先行開発事業を終了し、同社を解散。その事業をタジマモーターコーポレーションが引き継ぐ形で、1年間の準備期間ののち、本格的なEV普及と事業化に向けて、新会社を設立するに至ったという。

ハイパーEVと超小型モビリティーでNo.1に

新会社の事業の柱は大きく2つあり、ひとつは「最高性能への挑戦」となるハイパーEV、もうひとつは「最適・便利の提供」を目的としたマイクロEVだ。田嶋氏は、「EVのマスの部分は、大手自動車会社に任せ、われわれはEVのピンとキリ両方でNo.1を目指す」と述べ、エントリーと高性能に特化してEV開発を行っていくことを明らかにした。

それぞれのカテゴリーでトップを目指すために、各分野の一流のパートナーとの協業も発表された。世界初のリチウムイオン電池の実用化を行った小澤和典氏率いる「オザワエナックス」や工業デザイナー・奥山清行氏の「KEN OKUYAMA DESIGN」らとパートナーシップを結び、自社EVの製品化に向けて取り組んでいくという。またタジマEVでは、デザイン、設計、開発は日本で行い、量産については、EVを普及させるために“安さ”と“速さ”を両立できる海外の生産者に委託するという。

マイクロEVについては、販売を目指した「TAJIMA JIAYUAN(タジマ・ジャイアン)」が既に開発されており、予定価格は117万円(税別)からと発表されている。これは2名乗車のコンパクトなEVで、最高速度45km/h、航続距離190kmを実現しているという。販売時期などは公表されていないが、販売網としてヤマダ電機などの大手家電量販店、サービス網として石油元売りのガソリンスタンドの活用などネットワーク構築のための協議が進められている。

このほか、先行開発で培ったノウハウを生かし、海外で現地向けのEV開発にも携わっていくようだ。まだ国内での具体的な動きは明かされていないが、関係者によれば、「夏ごろまでには、新たなニュースも出せるだろう」とのことだ。

(文と写真=大音安弘)

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