戦前のクルマがそのままに

構造的には3ホイーラーの最終型たる「Fタイプ」をベースに、チェーンを外してリジッドアクスルと“もう1輪”を追加したものである。そして現在に至るまで、4/4はこの基本を守り続けている。フラットラジエーターが曲面を描くものに変更されるなど、一部の外板部分やパワートレイン(エンジンやトランスミッション)は変更されたものの、それ以外は基本的に当時のままだ。戦前の設計がそのまま生かされている唯一の“現行モデル”であり、それこそがモーガン最大の魅力と言っても過言ではない。

そのフレームは2本のZ型断面のサイドメンバーをクロスメンバーで結んだもので、フロアは木の板である。ボディーはモクセイ科トネリコ属の落葉広葉樹、アッシュの製材を木骨として利用し、そこにアルミパネルを張ったものだ。「クルマを歩道などに乗り上げたまま駐車すると、クルマにねじれが生じる」といわれる所以(ゆえん)である。

一方で、クラシカルなクルマづくりを標榜(ひょうぼう)するメーカーでありがなら、モーガンにはレースで活躍した記録も残されている。1939年、ル・マン24時間レースにエントリーし、総合15位、クラス2位に入っているのだ。

1936年のデビュー以来、連綿と生産され続ける「4/4」。
1936年のデビュー以来、連綿と生産され続ける「4/4」。拡大
「4/4」のリアビュー。
「4/4」のリアビュー。拡大
ボディー設計に木材を使用していることも、モーガンのモデルの大きな特徴として挙げられる。
ボディー設計に木材を使用していることも、モーガンのモデルの大きな特徴として挙げられる。拡大
あなたにおすすめの記事
関連記事
  • モーガン4/4 2018.5.23 画像・写真 1936年のデビュー以来、戦争による中断をはさんで今もなお造られ続ける「モーガン4/4」。トネリコのボディーフレームに“手叩き”のボンネットなど、職人の手によるクルマづくりを今日に伝えるクラシカルなスポーツカーの姿を紹介する。
  • モーガン4/4(FR/5MT)【試乗記】 2018.6.28 試乗記 1936年に誕生して以来、基本的な設計を変えずに現在も作り続けられている「モーガン4/4(フォーフォー)」。今なお職人の手作業によって製作される英国のスポーツカーには、80年前のクルマの息遣いが確かに宿っていた。
  • モーガン4/4(FR/5MT)【試乗記】 2018.8.9 試乗記 戦前のクルマづくりを今日に伝える英モーガンのスポーツカー「4/4」。1936年に誕生した“新車で買えるクラシックカー”は、のぞき込んでも乗ってみても、現代のクルマとは似るところがなく、付き合うほどに発見のある興味のつきない一台だった。
  • 「MORGAN CARS JAPAN INTRODUCING」の会場から 2018.5.23 画像・写真 モーガンの正規輸入代理店「モーガンカーズ・ジャパン」が発足。その記念イベント「MORGAN CARS JAPAN INTRODUCING」が、東京の明治記念館で催された。ブランドの歴史や魅力などが紹介されたそのイベントを、写真でリポートする。
  • モーガン3ホイーラー 2018.5.23 画像・写真 英モーガンにとって初の自動車である「3ホイーラー」。生産終了より半世紀以上のときを経て、2011年に復活を遂げた現行モデルを写真で紹介。S&SのVツインエンジンや飛行機のようなコックピットなど、他のモデルにはないユニークなディテールをお届けする。
ホームへ戻る