BMW i3ロッジ(RR)
新鮮味は失われず 2018.05.04 試乗記 モーターを搭載する電動車が増えつつある自動車業界で、2013年のデビュー以来、独自の存在感を放っている「BMW i3」。デザインが手直しされた最新のピュアEVに乗ってみると、ほかのエコカーでは得がたい個性が伝わってきた。次世代EVに慎重なBMW
フランスやイギリスが将来的にエンジン車の販売を禁止すると発表し、ボルボは2019年までにすべての車種を電動化するとアナウンスするなど、2017年は自動車社会が電動という流れに大きく動いた。
わが国ではこの電動化という言葉を電気自動車(EV)化と取った人がいて、日本は電動化に遅れたという誤報を大々的に展開するメディアが見られた。トヨタがハイブリッド車(HV)や燃料電池自動車(FCV)を電動車と総称するなどの対応をしたことで真意に気づくというありさまだった。
国の場合もブランドの場合も、禁止・廃止するのは純粋なエンジン車だけで、モーターを組み合わせたハイブリッド車は容認している。さらにボルボの発表を見ると全モデルにEVやPHV、あるいはマイルドHVをラインナップするとあり、残りはエンジン車でも良いとしている。
でもすべての自動車会社が本当にこの電動化を歓迎しているのだろうか。2018年3月、米国メディアの記事を見ながら思った。そこにはBMWのハラルド・クルーガーCEOが、次世代EVの量産化は2020年まで行わない方針を示したとあった。現在開発中の第4世代EVでは量産で利益を出すのに不十分で、改善を重ねた第5世代以降で量産が実現するだろうという。