第560回:数々の教訓を残して来るべき時代への布石へ
パリの公式EVシェアリング終了のお知らせ

2018.06.29 マッキナ あらモーダ!

大プロジェクトが暗礁に

フランスのパリ市と周辺自治体は2018年6月21日、電気自動車(EV)カーシェアリングサービス、AUTOLIB’(オトリブ)について、運営会社であるボロレとの契約を解除することを決めた。

これによって、2011年に世界の大都市に先駆けて開始された大規模カーシェアは暗礁に乗り上げることとなった。

早くもオトリブの専用サイトには、2018年6月25日にサービスが停止され、長期契約パスの返金手続きについても近日発表される旨が記されている。

契約解除の背景にあったのは膨大なコストだ。ボロレの試算によると、この先5年間オトリブ事業を継続した場合、計3億ユーロ(約384億円)の赤字となることが判明した。パリ市は税金をこれ以上投入して継続するのは妥当でないと判断した。

パリ・モンパルナス駅近くのステーションに並ぶオトリブ用EV「ブルーカー」。2016年12月撮影。
パリ・モンパルナス駅近くのステーションに並ぶオトリブ用EV「ブルーカー」。2016年12月撮影。拡大
2012年2月撮影。導入から2カ月もたたないのに傷が目立つ。
2012年2月撮影。導入から2カ月もたたないのに傷が目立つ。拡大
大矢 アキオ

大矢 アキオ

コラムニスト。国立音楽大学ヴァイオリン専攻卒にして、二玄社『SUPER CG』元編集記者、そしてイタリア在住21年と脈絡なき人生を歩んできたものの、おかげで妙に顔が広い。今日、日本を代表するイタリア文化コメンテーターとして執筆活動に携わると共に、NHKラジオフランス語テキストでも活躍中。10年以上にわたるNHK『ラジオ深夜便』レギュラーリポーター、FM横浜『ザ・モーターウィークリー』季節ゲストなど、ラジオでも奮闘している。、(ともに二玄社)、、(ともに光人社)、(NRMパブリッシング)など数々の著書・訳書あり。

あなたにおすすめの記事
新着記事