BMW M5(前編)

2018.07.12 谷口信輝の新車試乗 レーシングドライバー谷口信輝が、歯に衣を着せず本音でクルマを語り尽くす! 今回のお題は600psのハイパワーを誇る「BMW M5」。6代目にして初めて4輪駆動システム「M xDrive」を採用したその走りを、プロはどう評価する?

パワーもトラクションもコーナリングも最高

「ヤバイですよ、このクルマ……」
谷口信輝が開口一番にそう語ったのは、フルモデルチェンジを果たしてそれまでの後輪駆動から4WDへと大変革を遂げた最新のBMW M5について。もちろん、この場合の“ヤバイ”は「最高にいい!」の意味である。

「とにかくエンジンのパワーがものすごい。低回転域からターボらしい分厚いトルクが感じられますが、僕の嫌いなターボラグはないし、トルクの出方がスムーズでいい。あと、音もいいですよね。それも音量があんまり大きすぎないところがいい」

そして4WDの働きにも絶賛の言葉を惜しまなかった。
「トラクションがまたすごいですよね。さっきも言ったとおり、エンジンは低速域からものすごくトルクがあるんですが、それでもクルマはみじんも暴れない。それも直進状態のときだけじゃなくて、ステアリングを少し切っている状態でもまるで乱れることなく、ぎゅーっと発進していけます」

もしも、4WDになる以前のM5で同じことをしたら、どんな状態になったのだろうか?
「おそらく、ホイールスピンをしながらワシャシャシャシャって発進するか、トラクションコントロールの警告灯がピカピカ点滅しっぱなしになるかのどちらかでしょうね。でも、加速力がどっちが上かといえば、もちろん4WDを搭載した新型のほう。600psの大パワーを4つの駆動輪で路面に伝えるから加速Gはものすごいし、しかもクルマはまったく暴れないので、とにかく速いですよ」

もちろん、テールスライドしながら迫力ある走りを楽しみたいと望むファンもいるだろう。そうした人たちのためにBMWは新型M5に2WDモードを用意。このモードでスタビリティーコントロールを切れば、谷口の言う“ワシャシャシャシャ”という発進を楽しめるようにも工夫されているが、意外にもスタビリティー重視で安定志向の谷口は新型M5の4WDを全面的に支持していた。
「よく、4WDだと動きが鈍いとかアンダーステアだとかって言われますが、M5にはそれもまったくありません」

「あと、このクルマはボディーの剛性感も素晴らしいですよね。ガタピシ感はゼロ。そしてコーナリングも最高。神経質なところがまるでなくて、安心感がとても強い。だから、どんどんペースが上がっていっちゃいますよね。コーナリング中のギャップのいなし方も見事です」

 
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BMW M5
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4965×1905×1480mm/ホイールベース:2980mm/車重:1950kg/駆動方式:4WD/エンジン:4.4リッターV8 DOHC 32バルブ ツインターボ/トランスミッション:8段AT/最高出力:600ps(411kW)/6000rpm/最大トルク:750Nm(76.5kgm)/1800-5600rpm/タイヤ:(前)275/35ZR20/(後)285/35ZR20(ピレリPゼロ)/価格:1703万円
BMW M5
	ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4965×1905×1480mm/ホイールベース:2980mm/車重:1950kg/駆動方式:4WD/エンジン:4.4リッターV8 DOHC 32バルブ ツインターボ/トランスミッション:8段AT/最高出力:600ps(411kW)/6000rpm/最大トルク:750Nm(76.5kgm)/1800-5600rpm/タイヤ:(前)275/35ZR20/(後)285/35ZR20(ピレリPゼロ)/価格:1703万円拡大

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