雪原では「タホ」より「シルバラード」

1人でやってきたジェーンは、現場に近づいたところで立ち往生。雪で視界がさえぎられて身動きがとれなくなった。彼女は「シボレー・タホ」に乗って長距離を移動してきた。フルサイズの高級SUVである。強力なV8エンジンを積んでいるが、ここでは無用の長物だ。都会派SUVでは、本物の厳しい自然環境には立ち向かえない。

ウインド・リバーで活躍するのは、本格的なヘビーデューティーSUVである。コリーの愛車はピックアップトラックの「シボレー・シルバラード」。豪華な内装や行き届いた便利装備はないが、タフなプロ仕様のモデルだ。働く男たちが乗っているのは、ほかに「ダッジ・ラム ヘビーデューティー」や「フォードFシリーズ スーパーデューティー」など。どんな場所でもどんな状況でも走破できるクルマだけが選ばれる。

しかし、いかに強力な4WD機構を備えていても、山岳地帯の雪原を走るのは難しい。森を抜けて稜線(りょうせん)を駆け抜けるには、スノーモービルを使うのがベストだ。だから、スノーモービルを荷台に載せたピックアップトラックが最強ということになる。コリーは後ろの席にジェーンを乗せ、事件現場に連れていく。南のほうから来たジェーンは薄着だったので、防寒具を借りなければ凍えてしまう。捜査官は犯罪に立ち向かう前に大自然と戦わなければならない。

(C)2016 WIND RIVER PRODUCTIONS, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
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シボレーから販売されていたSUV「ブレイザー」のフルサイズ版が、1995年に「タホ」と改称。2007年には3代目となった。現在では日本に正規輸入されていないが根強い人気があり、並行輸入は続けられている。
シボレーから販売されていたSUV「ブレイザー」のフルサイズ版が、1995年に「タホ」と改称。2007年には3代目となった。現在では日本に正規輸入されていないが根強い人気があり、並行輸入は続けられている。拡大
鈴木 真人

鈴木 真人

名古屋出身。女性誌編集者、自動車雑誌『NAVI』の編集長を経て、現在はフリーライターとして活躍中。初めて買ったクルマが「アルファ・ロメオ1600ジュニア」で、以後「ホンダS600」、「ダフ44」などを乗り継ぎ、新車購入経験はなし。好きな小説家は、ドストエフスキー、埴谷雄高。好きな映画監督は、タルコフスキー、小津安二郎。

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