ポルシェ911 GT3(後編)
2018.05.24 谷口信輝の新車試乗 「限界を引き出すテクニックは必要ない。むしろ大事なのは……」 レーシングドライバー谷口信輝が、高性能モデル「ポルシェ911 GT3」の走りをプロフェッショナルの視点から熱く語る。カタチからしてスペシャル
ポルシェ911 GT3のハンドリングを絶賛した谷口信輝。後編では、彼がこのクルマに寄せる思いを深掘りする前に、いったん冷静になって各部を観察してもらうことにした。まずは、そのエクステリアデザインについて。
「うーん、やっぱりポルシェの中でも特別、かっこいいですね。なんとなく、クルマ全体からスポーティーなムードが漂っているし、ヘッドライトのこの寝方とか、薄いテールライトとか、なんだかいいですね。凝ったデザインになったリアウイングなんて、ただただ『すごいですねえ』みたいな感想しか出てこない(笑)」
続いてドアを開いてキャビンの中をのぞき込んでもらった。
「お、後ろのスペース(通常の911ではリアシートのある部分。GT3ではシートがなく、フロアにカーペットが貼られている)はなかなか広いじゃないですか。でも、ドアとフロントシートバックのすき間が狭いから、これじゃあ荷物の出し入れが大変だなあ」
これを聞いたスタッフKが「このリボンを引っ張るとシートバックが前に倒れますよ」と説明すると、谷口は「ああ、なるほど。でも、さすがにゴルフバッグを積むのは苦しいかな(笑)。本来はヘルメットとかレーシングスーツとかを積む場所なんでしょうね」とその印象を語った。
ドライバーの仕事場たる運転席はどうか。
「ドライビングポジションは文句なしにいいです。シートのホールドも適度でいいですね。これ以上、シートのホールド性を高めようとすると、きっと乗り降りが大変になって使い勝手が悪くなりますよね」
谷口はここまで語るとひと呼吸置いてから、次のように続けた。「それよりも問題は、これですよ」
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